福利厚生とは、企業側が社員の生活の安定や健康増進、モチベーション向上のために設けている待遇制度のことだ。健康保険や厚生年金を含む社会保険のほか、住宅手当や家族手当などの各種手当、育児休業や介護休業といった休暇制度など、福利厚生の内容は多岐にわたる。

充実した福利厚生を設けることは、優秀な人材を確保し、定着率を高めるための良いアプローチとなる。実際に福利厚生は、求職者を集める戦略としても重要な要素といえる。そんな中、近年では他社と差別化を図るべく、ユニークな福利厚生を取り入れる企業が増えている。では、企業が導入しているユニークな福利厚生の事例をいくつか紹介しよう。健康を推進している企業の中には、禁煙手当を支給するケースが見受けられる。禁煙に成功した社員に一定額の金銭を支給する制度であり、個々の健康意欲を引き出している。また、社員食堂を無料で利用できる社食無料手当を導入している企業もある。社員の家計をサポートするだけでなく、栄養バランスのとれた食事を安価で提供することで、健康管理も支援している。

そのほか、社員プライベートに寄り添う福利厚生制度も存在する。事例として、失恋した従業員に特別休暇を与える失恋休暇制度、離婚した社員に特別休暇を与える離婚休暇制度といったものもあるようだ。社員のメンタルヘルスを細やかにサポートするこの制度は、社員のモチベーション維持に大いに役立てられるだろう。