これから社会人になる方や転職をする方の中には、独身寮や社宅のある会社へ入社したいと思っている人もいるだろう。独身寮も社宅もどちらも、雇用主である企業側が従業員のために用意した物件である点は同じだ。ただし、独身寮は文字通り単身者向けの物件だが、社宅は配偶者や子どものいるファミリー向けの物件であることがほとんどなので、利用したいと思うときには、きちんとその辺を確認する必要があるだろう。特に社宅の場合は、入居に際して条件が厳しい場合もあるので、注意しなければならない。

それから、独身寮と社宅の規模やタイプについても、企業ごとにそれぞれ異なる。例えば、企業所有の団地や戸建ての住宅、あるいは民間の不動産会社から借り上げたアパートやマンションなど、物件のタイプも多岐にわたる。

独身寮であれば、単身者アパートや食堂付きの一棟の住宅で、従業員同士が相部屋で共同生活するものや、シェアハウスのように、個室でありながらキッチンや風呂だけは共同のものなど、生活空間の垣根が比較的低い傾向が見られる。一方、ファミリー向けの社宅は、集合住宅であっても世帯ごとにきっちりと生活空間が分かれているのが一般的だ。戸建てのファミリー向け社宅であれば、完全に独立した生活空間で、高いプライバシー性を確保できるだろう。

このように、会社が準備した社員向けの住宅のタイプはさまざまだ。したがって、気になる人は事前に情報収集をしておくことをおすすめする。